元オリンピックマラソンランナー『市橋有里』にとっての″走ること・食べること″ vol.2

シドニーオリンピックにも出場した市橋有里さんをゲストに迎え、今回のvol.2では、「日本と海外の食の違いやオリンピック村での食事」について、楽しく語っていただいた。

 

<vol.1は、こちらから。>

「日本と海外で、スポーツにおける食の違いとは。」

小松:短距離などで世界に追い付いてきたのは、今の若者たちの食事がタンパク質を多めに採るなどの外国化してきているからだと思うんですが。

 

中野:それについても色々な所で研究をしているんですけど、アスリートがバランス良い食事をしたからと言って勝てるかと言うと、それを証明するのは実は難しいですよね。サッカーの中田英寿さんはほとんど野菜を食べなくてもベストパフォ―マンスを出していましたし、ケニアの選手の食事を見てると、ケニア人は野菜を一切食べないん選手も多く、食べる習慣がないんですよね。それでも、かなり速いですし、難しくて説明することができないですし、人種が違うからということになってしまいますよね。

 

小松:因みに香川真司選手は、シーズン中は肉を食べないと言っていますからね。

 

中野:栄養価について否定する人達がよく言うんですが、誰々は野菜を食べないし、肉しか食べないしなど極端な事を言うんですけど、もしかしたらそのような選手でも、バランスの良い食事にしたら、更に上の選手になったかもしれないと考えて欲しいと思います。

 

小松:高橋さんは、栄養士も付けて凄く良いバランスの食事をしていたんですよね。

 

市橋:Qちゃんは、物凄い量を食べてもあれだけの体型なので、相当燃える身体にしていましたよね。走行距離も凄く多かったですが、とにかく食べていましたよね。

 

小松:食事の基準がないから分からないですよね。

 

中野:マラソン選手は、何年も走ることばかりをしているので、しかも隔離されているので、合宿に行っても食べることくらいが楽しみなんですよね この夏は、実業団の合宿にも帯同していましたが、選手達は皆、献立表を壁に貼って何を食べれるかと前もって楽しみにしているんですよね。

 

そういう姿を見ていると、栄養価と言うよりも、選手達が食べたい物や美味しいものを出してあげたい気持ちになりますよね。

「オリンピック選手村では、どのような食事が出ますか。」

市橋:シドニーの時、私以外の2人は良いホテルに泊まっていましたね。私のコーチが陸連の関係者で、とりあえず選手村に入ってみると、フードコートみたいな場所に、マクドナルドや韓国料理など色々なお店が入っていましたね。

 

中野:日本人選手の場合は、ジャパンハウスと言うJOCの施設で日本食を食べたり、マッサージを受けたりしてましたね。ナショナルオリンピックセンターのシェフたちが調理をしていて、非常にバランス良い食事が出ていて、かなり美味しかったですよね。

 

ジャパンハウスは、選手村からバスで40分程かけた所にあり移動時間がかかるので、試合や練習時間の関係で選手村内で炊飯器で自炊する選手もいたようです。選手村では、他国の選手が、「東京オリンピックでは凄い食事が出るんだろうね。」と言っていました。

 

小松:ホスト国の力によって食事が決まるんですね。日本は、JOC次第ということですか。IOCは力を貸さないんですか。

中野:マクドナルドがオリンピックのスポンサーで、選手はIDを見せれば食べ放題でして、マックには物凄い行列ができていましたよね。

 

小松:リオでマックは高級料理ですからね。普通に1000円位しますからね。

 

市橋さんは、選手村でご飯食べましたか。

 

市橋:食べてます。人生で初めてマックで食べましたよね。

 

中野:また言い過ぎ(笑)。

 

市橋:本当、本当(笑)。私の両親が食べさせてくれなかったので、そこで食べることができて嬉しかったですよ。

 

小松:シドニーの食事は豪勢でしたか。

 

市橋:普通の学食みたいでしたね。いろんな国の料理があり、キムチを沢山食べてましたよ(笑)。

 

その後、代表選考からオリンピックに出るまでの大変さ、メダルを獲ること、結果を出すこと、トレーナーとしての立場や責任、夏場の水分補給、健康維持について等、熱く語られた。

 

市橋:10年ぶりに、フルマラソンをホノルルで走るので、徐々にフルマラソンを走れる身体にしようとしています。今は、ランニングを純粋に楽しめています。皆さんにも、ぜひマラソンを続けてほしいと思いますね。ありがとうございました。

 

【取材協力】
TRIPLE R
http://afd3r.com/
市橋有里
https://ameblo.jp/ariblo-ichihashi/
中野ジェームズ修一
http://www.sport-motivation.com/

【著者・写真】
佐久間秀実