猫ひろし〜芸人&オリンピック・マラソンランナーとして〜vol.2「東京オリンピックを目指して!!」

猫ひろし氏は、マラソンで自己ベスト記録(2015年東京マラソン:2時間27分48秒)を更新するために、日々過酷なトレーニングに励んでいる。その先にある東京オリンピックを見据えながら。

 

<vol.1は、こちらから。>

 

――猫さんのドキュメンタリー映画『NEKO THE MOVIE』は、どのような内容となりますか?

猫:自分のマラソン・ドキュメンタリー &ノンフィクション映画となります。それを時系列で見ていくと、自己ベスト記録が出た時の頃のインタビューを受けてる表情には物凄く余裕があり、駄目な時は顔がパンパンで疲れている表情をしていることが分かりました。

余裕があるときは、練習から上手くスムーズに進んでいたと思います。芸人の後輩たちが絡んできても、じゃれ合っていましたから。余裕がないと、そのようにはならなくて、そっけなかったですね(笑)。

 

――月に何km走っているのですか?

猫:月間900kmほど走っていますが、リオオリンピック前には1000kmの時もありました。やっぱり練習をしないと、世界相手に戦えないですからね。

現在、僕は在日カンボジア人として暮らしています。カンボジア代表のマラソン選手ですから、大会があればそこに向けての生活が始まります。カンボジア近辺で東南アジア大会などに出ることになれば、カンボジアに2ヶ月はいることになります。1年で長くて4ヶ月ほど日本を出ていることになりますね。

カンボジアでは、芸人の活動を一切していないんですよ。ですので、マラソンの練習だけに集中できるのが良く、1人実業団みたいな生活をしています。朝4時半に起きて7時頃まで走り、ご飯を食べて昼過ぎまで寝て、起きてから筋トレをして夕方軽く走るようにしています。

日本にいる時は仕事で全国各地を飛び回るので、移動で時間をかなり奪われていますが、どうにか走る時間を確保しています。

 

――2016年リオデジャネイロ・オリンピックに出場してみて、いかがでしたか?

最高でしたね。ただ、リオ・オリンピックの時は、かなりナーバスになっていました。走り込んでいたので準備不足はなかったですが、時差ボケからくる疲れがありました。また当日は大雨が降り、シューズの中で足が滑って両足に豆ができてしまい、良いレースができなかったですね。

 

――2020年に東京オリンピックがあります。目指していますか?

猫:目指しています。2020年の東京オリンピックまでは、悔いなくマラソンを頑張りたいです。何としてでもカンボジア代表になって、東京オリンピックで走りたいですね。このようなチャンスは2度とないですから。

僕のマラソンのコーチ「中嶋進さん」が、42歳の時に自己ベスト記録を出しているんですよね。僕の記録よりも30秒ほど速いんですよ。コーチには大変お世話になっていますから、まずはその記録を追い越したいです。それが1番の猫の恩返しになると思いますからニャー

2015年の東京マラソンで出した2時間27分48秒が最高記録となっています。今年の「つくばマラソン」でそのタイムを破りたいので、それに向けて練習しています。

 

――かなりハードなトレーニングをしているみたいですが、足を痛めたりしませんか?

猫:最近はアキレス腱を痛めていますが、怪我とは上手く付き合うようにしていますね。

40歳になってから体がシンドイです。練習、仕事、食事、休憩、睡眠のバランスを考えていかないと身が持たないと思っています。昔は、深夜に40km走とかやっていましたが、流石に今はできませんね。

睡眠は最低でも6時間は確保しています。食事は猫だけに魚が好物なのですが、最近体重が落ちにくくなっているので気を付けながら食べています。

 

――体のケアをどうしていますか?

猫:日本では、1週間に2回は治療を受けにいったり、日頃から交代浴をやるようにしています。カンボジアにはいつも治療してくれる先生がいないので、自分でケアをしていまして、お手頃なマッサージにも通ってもいます。また、オリンピック選手たちも愛用する治療効果がある器具も付けるようにしています。

 

――猫さんが、マラソンを通じて世の中に伝えたいメッセージはありますか?

猫:世界平和ですかね。

 

――マラソンランナーとして、世界平和を実現する。素晴らし過ぎます。

猫:冗談ですけど(笑)。

 

――・・・(笑)

猫:ニャー

――猫さんから多大な影響を受けるアーティストのSonar Pocket eyeronさんは、マラソンを2時間43分で走り、さらに上を目指しています。

猫:eyeronさん、ミュージシャンとしても凄いですが、ランナーとしてもかなり速いですよね!一度お会いして好物の魚を食べながら色々話しました。近々、一緒に練習もやりたいです。

「マラソンで辛い練習をした先にLIVEがある」みたいなことを言ってるので、かなりストイックですよね。

eyeronさんは、ミスターストイック!いつか同じレースで一緒に走ってみたいです。

 

――アルペングループランニングの読者の皆さんに向けて、メッセージを宜しくお願いします。

猫:マラソンは、シューズがあれば自分のペースで走ることができるスポーツです。走っている時に、考え事ができるのも魅力です。仕事後にクールダウンとして走る際に1日を振り返り、「ここがこうだったな。こうすれば良かったな。」と、純粋に考えることができるのが素晴らしいですよね。

携帯電話を持っていると気になってすぐ見てしまい、やり取りをすると貴重な時間を奪われてしまいますからね。そうではなくて、一度携帯から離れ、自分と向き合って会話をするのもいいと思います。30分でも良いと思いますし、ぜひその時間を楽しんで欲しいです。

あとは、走った後の食事ですね。僕だったら、魚を美味しく食べるのが楽しみです。

 

ランニング用のお洒落なウェアやシューズもありますから、ファッションも楽しむこともできると思います。オリジナルのTシャツ、ソックス、テーピングなども出していますので試して欲しいですね。マラソンに関する書籍も色々出しています。

 

――最後に、猫さんにとってマラソンとは、どのようなものとなりますか?

猫:僕の考えとしては、短距離はある程度生まれ持った素質が必要とされる競技じゃないですか。マラソンに関して言えば、練習した分タイムに現れます。頑張ったら頑張った分だけ成果が出るスポーツなので、素晴らしいって思いますね。

コーチから「走ることを脳に純化させるように!」と言われてから、そうするようにしています。例えば、朝起きてご飯を食べた後に歯を磨くじゃないですか。それと同じように、走ることも生活の一部として当然のことであるようにしています。

走るのが辛いとかではなくて、走ることが日常にある自然なものとなっているわけです。

ニャー

 

 

 

【インフォメーション】
●猫ひろしホームページ https://neko-hiroshi.com/
●猫魂Tシャツ http://www.round87.com/
●猫魂テーピング http://helio-japan.com/
●ランニャーソックス https://www.chougekiyasu.com/
●猫ひろし ランニング本一覧 https://neko-hiroshi.com/goods

 

 

 

【文章】
佐久間秀実

【写真】
軍記ひろし

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