2020.12.01

コラム

冬の乾燥と体調管理

 

寒くなると気になるのが「乾燥」。乾燥をそのままにしておくと、肌荒れや風邪を招くことにも繋がります。夏に比べて、冬は水分をあまり取らないという方も多いのではないでしょうか。寒い季節は、栄養管理はもちろん、乾燥に対する対策も十分に行うことが大切です。今回は、冬の乾燥と対策について紹介します。

 

 

 

なぜ冬は乾燥しやすいのか

 

健康な肌の角質層には、約20%~30%の水分が含まれています。これが20%以下になった状態の肌を「乾燥肌」と言います。冬に乾燥が起こりやすいのは、次の理由があります。

・冬は空気中に含まれる水分量が少ないため

空気中には、目には見えませんが水分が含まれています。この空気中の水分量は気温が高くなるほど増えて、気温が低くなるほど減っていきます。気温が低い冬は、他の季節に比べて空気中の水分量が少ない季節なのです。

 

・エアコンの暖房による湿度の低下

冬に乾燥する原因として、エアコンの暖房の影響が挙げられます。乾燥している状態は湿度が低い状態で、湿度は空気中に含まれる水分量の割合を%で表した度数を指します。湿度は含むことができる水分量によって変わるため、水分量の少ない冬の空気をエアコンで温めると、空気中に含むことのできる水分量は増えます。しかし、もともと含んでいる水分量が少なく、さらに加湿するわけではないため、相対的に湿度が下がり、乾燥するのです。このような乾燥により空気中の水分量に空きができると、髪や肌に含まれる水分も奪われます。これが部屋を暖めた時に感じる乾燥の正体です。

 

 

 

乾燥によるさまざまなトラブル

 

乾燥が原因となって引き起こされやすい症状はさまざまです。

 

・風邪やインフルエンザにかかりやすくなる

空気が乾燥するほど、風邪のウイルスは活発化します。乾燥によって鼻や喉の粘膜も水分を失い、感染症の原因である病原菌やウイルスが侵入しやすい状態になるため、注意が必要です。

 

・脱水症状

夏に発症しやすいと思われがちな脱水症状は、乾燥する冬の季節も注意が必要です。皮膚からは常に水分が蒸発しており、体内の水分は減少していきます。また、呼吸をするたびに水分は失われています。冬は夏と違って汗をかかないため、水分補給を怠りやすいですが、このように皮膚からの蒸発や呼吸によって失われた水分をしっかり補給しないと、脱水症状に繋がります。

 

・肌や髪のトラブル

健康な髪の水分量は約11~13%と言われています。髪は吸放湿が大きいため、乾燥すると広がりやパサつきの原因となります。また、肌も水分量が10%以下になるとドライスキンの状態になり、肌荒れやかゆみの原因になります。

 

 

 

手軽にできる冬の乾燥対策

 

乾燥対策には加湿器が定番ですが、加湿器が使えない環境もあると思います。そんな時に活用できる手軽な乾燥対策を紹介します。

 

・濡れタオルや洗濯物の部屋干し

濡れタオルや洗濯物から蒸発する水分を利用して室内を加湿します。部屋干しのにおいが気になる場合は、部屋干し用の洗剤などを活用しましょう。加湿器を使用している場合は、濡れタオルを干しておくと簡易的な乾燥対策になります。

 

・湯気を利用する

湯気は空気に潤いを与えてくれます。例えばお風呂の湯気。入浴後に浴室の扉をあけておくと、浴室に充満していた湯気が外の部屋へ移動して湿度が高くなります。また、鍋料理などでは、蒸発する水分で湯気が出ます。この湯気も部屋の乾燥を防いでくれます。

 

また、部屋が乾燥しているかどうかは、湿度計で確認する以外は、なかなか自分では気が付きにくいものです。手軽に確認する方法として、「コップに付いた水滴から湿度を確認する」方法があります。氷水を入れたガラスコップを部屋に置き、しばらくしてコップの外側に水滴が付けば過ごしやすい湿度で、時間が経過しても水滴がつかない場合は乾燥しているサインです。

 

 

 

体調管理を心がけることが乾燥対策に!

 

乾燥を予防するためには、規則正しい生活習慣を意識し、体調管理を心がけることが大切です。

 

・栄養バランスの取れた食事

日々の食事の栄養バランスは、健康で潤いのある身体づくりに繋がります。肌のターンオーバーを活発化させたり、皮膚に潤いを与える栄養素としては、タンパク質、ビタミンA、ビタミンB群がおすすめです。また、肌の新陳代謝を活発にしてバリア機能を高めるビタミンEや、コラーゲンの合成を促進させるビタミンCも積極的に摂りましょう。

 

・適度な運動

適度な運動により汗をかくことで肌に水分が補われ、肌を保湿し、守る働きがある皮脂膜が正常に作られます。また、運動は血流を促進して、栄養分が隅々まで届く手助けの役割もあるため、角質層の正常な形成にも効果が期待できます。

 

・質の良い睡眠を十分にとる

日々の睡眠も乾燥に影響する生活習慣のひとつです。寝始めて最初の90分は、特に大切と言われるノンレム睡眠が訪れます。ここで深い眠りにつけると、正常な新陳代謝が促進され、肌の保水量も高まり、自律神経やホルモンの働きも良くなります。十分な睡眠をとるように心がけましょう。

 

 

冬の乾燥は、放置しているとさまざまな体の不調を引き起こす可能性があります。自分でできる対策や体調管理を意識しておきたいものです。体調管理の一環として継続的に運動を続けたい方は、ぜひアルペンクイックフィットネスをお試しください。30分で無理なく運動効果が得られるトレーニングプログラムをご用意しております。楽しみながら、冬の乾燥に負けない健康的な身体づくりを目指しましょう。

 

 

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